ダーウィンの悪夢

atkondo2007-01-03

年末に「ダーウィンの悪夢」を観ました。グローバル化の中で、タンザニアビクトリア湖畔に住む人々の生活がより苦しくなったのでは、という疑問を投げかけるドキュメンタリー。映画の内容については真偽を含めて様々な議論が交わされているようですが、議論を呼んだという意味では、非常に有意義な映画であったのではないか、と思います。アフリカに旅行した時にも感じましたが、どう経済的に自立して行くか、が大きな課題であることには間違いないですね。
http://www.darwin-movie.jp/

ITロードマップ2007年版、ヒューマン2.0、未来を変える80人

年末年始に読んだ本。
ITロードマップ〈2007年版〉情報通信技術は5年後こう変わる!
野村総研のITロードマップは技術を整理するのに便利ですね。書かれている内容としては、
2010年までに
(1)要素技術の進化:ネットワークの進化、端末技術の進化、サーバ技術の進化
(2)情報システム技術の進化:情報システム開発の新しいスタイル(SOA、商用オープンソース)、認証技術の進化、情報活用技術の高度化(連携するWeb、能動的な検索支援システム、セマンティックWeb)
があり、
企業内では、
(1)BI(ビジネスインテリジェンス)として膨大なデータをリアルタイムに戦略的に活用され、
(2)エンラープライズ・マーケティング・プラットホーム、つまり情報を販売促進に活かす統合的なソリューションが完成する、
その結果として、
(1)次世代Webによって消費者がより賢くなり、きめ細かいサービスを享受できるようになる。(キーワードは、CGM、lifelog)
(2)また、店舗での購買スタイルも変わる。(キーワードは、RFIDおサイフケータイ


ヒューマン2.0―web新時代の働き方(かもしれない) (朝日新書)
シリコンバレーには6年ほど前に行ったことがあります。IT技術者のコミュニティ活動が活発だな、という印象でした。あれから6年、日本でも徐々にですが、blogなどを触媒として、IT技術者のコミュニティ活動が活発になりつつある気がしています。書籍の帯に、「ここに、シリコンバレーで誕生した、会社に依存しない働き方がある」とあります。この流れは強くなることはあれ、弱まることは無いですよね、きっと。


未来を変える80人 僕らが出会った社会起業家
2006年ノーベル平和賞を受賞した、バングラディッシュグラミン銀行総裁ムハマド・ユヌスを代表に、社会貢献を行いつつ、稼ぐというソーシャルアントレプレナー80人にインタビューを行った記録集です。グラミン銀行マイクロクレジットと呼ばれる、超小額(最初は42名の女性に14ユーロ)の融資を通じて、貧困に苦しむ人々の生活を立て直しに貢献していることで有名です。バンクラディッシュには、8年ほど前に訪れたことがあります。海外駐在員付きの運転手のサラリーは、国会議員のサラリーより多いと聞きました。私が直接今出来ることは限られているかも知れませんが、まずは知り、目を背けないということだけは続けたいと思います。

2007年に取り組んでみたいこと。

今年取り組んでみたいことを整理してみました。一昨年に読んだ「起業のネタ」の技法に沿って整理したのを久しぶりにブラッシュ・アップしてみています。やり方は、次の1.〜4.に当てはまることを挙げ、それぞれ項目の掛け合わせ、でネタの洗い出すというもの。
起業のネタ! (アスカビジネス)

私の場合、
1.好きなこと : ケータイ
2.できること、得意なこと:IT
3. 使えるモノ:中小企業診断士
4.時流に乗っているコト:経験(experience)


それぞれを掛け合わせて行きます。
1-1. ケータイ放送局
 ケータイ×ケータイですので、ケータイを突き詰めて行けば、という観点で。そこで思う、ケータイ放送局とは、写メールでは無く、写ムービー。すでにiPodiTunesで実現できていると言えばそうなのですが、RocketboomMobuzzTVのようなVlogでニュースを見るというのは、情報量が多くて楽しいかと。


1-2.新しいケータイの使い方
 ケータイ×ITでは、新しいケータイの使い方と漠然と書きましたが、狙いたいのは、モバイルソリューションの分野。例えば、年末に大掃除をしていて勿体ないなと感じたのが、自分に取ってはゴミにしかならないモノの破棄。例えば、書籍、衣類、家電だったりします。これら全てに、RFIDのような電子タグが備わっていれば、ケータイに備え付けられたRFIDリーダーで読み取り、その商品が破棄対象となったことをセンターに送信する。逆にリサイクル商品が必要な人はセンターから情報を検索する。これだけで、世の中でリサイクル商品として復活するモノはかなりのモノになるのではないでしょうか?さらに、商品が存在する位置を追いかけ続けることができるのであれば、売り切りではなく、レンタルを前提とした商売も流行る可能性があります。


1-3.  モバイル広告
 ケータイ×中小企業診断士では、モバイル広告。これは現在もありますが、購買行動へ繋がる率は果てしなく低いのでは無いでしょうか?やはり、場所というファクターを有効に捉える必要があります。究極的には、私たちが街中で目にするポスター、看板といった広告は、人が移動するたびに、それぞれの好みに合った広告に切り替わる、ところまで行くと、不要な情報が目に入らず健康的ですね。


1-4. 旅サポート
 ケータイ×経験では、やはり旅のサポートですね。それも海外旅行とか大掛かりな旅ではなく、自転車で出掛けられる範囲の旅。昨年は不十分ながら自分でサイトを作ってみたりもしましたが、最終的にはケータイと紐付けてみたいというのが目標です。自転車で出掛けた時に思うのが、出掛け先の情報取得の難しさ。どうしても事前に情報を持っておかないと、スムーズには行動が出来ないことが多いです。


2-2. ソフトウェアのパッケージ化、SaaS(Software as a Service)
 IT×ITです。オーダーメイド型のソフトウェアの仕事に携わる人なら皆さんが思っていることではないでしょうか?確かに、MITのクスマノ教授曰く、ハイブリッド・ソリューション企業であれば、日々のカスタマイゼーションの蓄積が競争優位を産んでいる、とは言えるでしょう。ただし、ビジネスとしてソフトウェアのパッケージ化やSaaSにより市場を拡大して行く、つまり対象として中小企業や個人向けを視野に入れる、または海外を目指すということも、夢を見るためには必要ではないかと。


2-3. Web2.0の企業活動への適用、グローバル化という文脈の中でのIT
 IT×中小企業診断士。2つ書いています。1つ目は、企業内の集合知をどう纏め上げるべきなのか、2つ目は、業務フローはさらに分解して、ITによる補完や代替が可能な業務があるのでは。ITでは無く、アウトソーシングであったり、オフショアリングでも良い。この2つの分野はもう少し突き詰めて行きたいですね。


2-4. レベルに合った英語(専門分野)学習
 IT×経験。例として英語を挙げましたが、専門分野の学習であれば何でも当てはまる気がします。英語学習に取って有益な手掛かりとは、自分のレベルや好みに最適な学習方法を見つけることだと思います。学習の過程において、自分なりのメンターを見つけることが出来て、その人が辿って来た勉強方法をなぞって行く。そんな集合知が欲しいですね。奥さんに勉強方法を伝えたいのですが、当時の勉強方法が思い出せず、トピックとして挙げてみました。
 集合知として重宝しているのが、Amazonのおすすめ商品やLast.fmのおすすめアーティストです。


3-3. 診断業務のパッケージ化
 診断士×診断士。診断士としての活動に熱心とはとても言えないので誤解しているだけかも知れません。診断士としての大きな業務に、中小企業庁が実施している中小企業施策の実行サポートがあります。これは融資、補助金、税制、相談など色々な形で中小企業の経営へのサポートが実施されています。ただ、民間に出来ることは民間で、という世の中の流れから考えると、幾らかは民間で出来ないものかと考えます。このような診断業務のノウハウをパッケージ化することで安価にノウハウを提供し、中小企業向けコンサルティング市場を拡大出来ないものか、と思いますね。



3-4. 日曜プログラマ(専門家)マッチングサービス
 診断士×経験。診断士に限りませんが、日曜プログラマをやっていて困るのが、プログラミングで壁に打ち当たった時。少しだけでも専門家の力を借りたい時に、専門家を紹介して貰えるサービスがあるといいですよね。Amazon Mechanical Turkといったイメージです。


4-4. 擬似体験ツアー
 経験×経験。これからの時代は何はともあれ、『経験』が楽しいと思う訳で。海外だと、Bluefish。国内だと、ソウ・エクスペリエンスといった会社を知っています。


以上です。
自分の仕事に直接関わっているのが、2.ITということで、1-2.、2-2.、2-3.、2-4.については今年重点課題ですね。
それ以外は趣味で色々考えて行きたいと思います。